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コンクール自由曲にもオススメの吹奏楽曲<和風編>

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2016年3月16日に公開した記事に新作紹介を加筆・再編集しています。

コンクール自由曲としてもコンサートのプログラムとしても、恒に一定の人気があるのが「和もの」とも呼ばれる和風の楽曲。

和風の曲があると会場の雰囲気がなんとなく和むのを感じたことはありませんか?日本に昔から伝わる音階やリズムが組み込まれた和風の曲は、古くて新しい吹奏楽曲として、さらに人気が高まっていくでしょう。

この記事では、近年人気の高い楽曲をご紹介します。

目次:おすすめ「和」楽曲8選(試聴あり)

桜華幻想:福島弘和

きらきらと桜が舞い散るようなオープニングの後は、力強いメロディーやわき上がるようなリズムが続きます。

それは“桜花”をイメージしたのではなく、“桜を見る人の心”を表現する曲のため。後半には風に舞う花びらを思わせるような伸びやかなメロディーなど、次々と表情を変えていきます。

どんなに辛いことがあっても必ず春が来ることを教えてくれる桜。和を連想させる楽曲といえばこの人というほど、和風な作品を数多く生みだしている福島弘和の桜のメロディーは、聴く人の心を揺さぶる吹奏楽の人気の名曲です。

桜華幻想

作曲: 福島弘和(Hirokazu Fukushima)

交響組曲「高千穂」より、I. 天の逆鉾:河邊一彦

大編成で“かっこいい和風”の曲を探している方にピッタリの楽曲!金管楽器とティンパニが特に活躍します。

宮崎に伝わる天孫光臨神話伝説を描いたもので、和太鼓を用いるなど特に打楽器を使って“和”を表現。特に壮大なオープニングの中での地響きのようなティンパニの音は圧巻です。

中盤ではさまざまな楽器が静かに歌い、その後はフィナーレに向かって再び盛り上がっていきます。雄大さを感じさせる曲の最後の潔い終わり方は清々しささえ感じます。

圧倒的なパワーで聴く人を飽きさせない1曲です。

交響組曲「高千穂」より、I. 天の逆鉾

作曲: 河邊一彦 (Kazuhiko Kawabe)

鼓響・・・故郷:天野正道

和風というよりも、“ザ・日本”といった方がしっくりくるこの曲は、演奏すると観客が盛り上がることこの上なし!

金管木管の浮き沈みが能楽を感じさせる第1楽章に続き、夜明けを感じる穏やかな第2楽章では各楽器が春の喜びを歌い上げます。

そして祭り囃子が組み込まれるにぎやかな3楽章。祭りのエネルギーを感じさせる旋律は、熱狂的な爆発のエネルギーとなり、フィナーレを迎えます。

秋田の四季を描いた曲ではありますが、日本人の心をうつメロディーとリズムが満載。3楽章には自由なお囃子を入れて演奏することが可能なので、ぜひ地元のお囃子グループとの共演を叶えたいところです。

こちらは吹奏楽コンクール用の短縮バージョンで、原典版も別にあります。

鼓響・・・故郷

作曲: 天野正道 (Masamicz Amano)

天満月(あまみつき)の夜に浮かぶオイサの恋:樽屋雅徳

静かに静かに始まるこの曲は、人が持つすべての気持ちが詰まっているといって良いでしょう。

比叡山の修行僧に恋した無垢な少女オイサ。一途な少女の愛の喜び、悲しみ、強さ、とまどい……。それらが情感豊かに表現される曲です。叶わなかった恋心は最後には“オイサの化身”という強い想いとなって琵琶湖に留まります。

琵琶湖の民話を吹奏楽で語り聴かせるような構成、切ないメロディーが胸に迫る“泣ける”1曲です。

天満月(あまみつき)の夜に浮かぶオイサの恋

作曲: 樽屋雅徳(Masanori Taruya)

八幡の欅(はちまんのけやき)~悠久の時を超えて~:足立正

吹奏楽の小編成で和風の曲を演奏するならこれ!青森県むつ市大畑八幡宮例祭の祭り囃子を元に作曲されたもので、管楽器奏者がピアノや打楽器を兼任できるように工夫が凝らされています。

遠くで聞こえる幻想的なお囃子が聴き手をぐっと曲の世界へと誘いこみ、続く本囃子のソロからトゥッティの演奏が吹奏楽の醍醐味を聴かせます。

太鼓による軽快なリズム、そして力強い“乱囃子”が祭りの曲を盛り上げて閉めます。

斐伊川に流るるクシナダ姫の涙:樽屋雅徳

八つの頭を持つ怪物・ヤマタノオロチに生贄として捧げられる運命のクシナダ姫。喰われること悲嘆して川の辺りで泣いていると、暴力をふるって高原川(神の国)を追放されたヤマトタケルが現れます。ヤマトタケルはヤマタノオロチを退治した暁にはクシナダ姫を妻にするという約束で、ヤマタノオロチと戦うことに。

ストーリー性に富んだ曲で、前半は生贄に捧げられることを悲しむクシナダ姫の気持ちを表現した、しっとりとした曲調。ヤマタノオロチとスサノオの戦いを描く中盤からは、力強い展開になっています。

斐伊川に流るるクシナダ姫の涙: Tears of the Princess KUSHINADA flowing in Hii

作曲: 樽屋雅徳(Masanori Taruya)

千代のかざし:井澗昌樹

かざし(簪)というのは、古くは髪や冠に木の葉や花を挿していたそうで、植物の生命力を自らに付着させるための呪術的行為だったそうです。
『千代のかざし』とは、千代(長生)の願いをこめた簪を意味します。
この曲には「生きとし生けるもの全てを「君々」と致しまして、千代に…それは1000年、転じて永遠に華めく世界でありますよう」という祈りを込められています。

その壮大な願いと同様に、とても壮大な演奏から始まり、終盤ではそれがや静かで美しい、感情豊かなメロディーへと変化していきます。

千代のかざし: ZELKOVA OF OHATA – Beyond eternal time

作曲: 井澗昌樹 (Masaki Itani)

ほたるのひかり:福田洋介

夏の風物詩であるホタルをテーマにした曲です。
ホタルは美しい川にしか住まず、またあの幻想的な光は、その生きる証でもあります。
この作品では、蛍の光の優しさ・美しさに裏打ちされる生命力について、様々な角度から描いています。

冒頭の低音から次第に現れるG-A-Dのモチーフが、ホタルの光の象徴。
そこから現れたホタルが闇夜を自由に飛び回ります。
時に荘厳だったり、静かだったりと、非常に表情豊かな曲になっています。

またこの曲は19人から演奏できるようになっているので、少人数の楽団でも演奏出来ます。

ほたるのひかり: Hotaru no Hikari

作曲: 福田洋介 (Masaki Itani)

和風の吹奏楽曲で聴衆の心をつかみましょう

吹奏楽でオススメの和風楽曲は、雄大なもの、切ないもの、祭り……と曲調もいろいろ。演奏を聴いていると、日本の風景が知らずと思い浮かんできます。吹奏楽ならではの和風の旋律は聴く人を楽しませることでしょう。

自らのルーツの音楽を考えるために演奏するもよし、お客様を楽しませるために選ぶもよし。

和風の曲を演奏することで吹奏楽として新たな発見があるかも知れません。ぜひ一度、トライしてみてください。

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