
音楽の力を信じよう
ここでご紹介する5人の邦人作曲家による作品は、2011〜2015年の5年間にわたり、土気シビックウインドオーケストラさんが行ってきた「東北復興祈念特別演奏会」のために書かれた楽曲です。
“復興”をテーマにさまざまな想いをこめて作曲され、すべて無償で提供して頂きました。その想いをすこしでも多くの方に届けられるよう、楽譜も無料でダウンロードできるようにいたしました。
もしかしたら、悲しみの渦中にいるかたがたにとっては、音楽は無力かもしれません。しかし、一歩前に踏み出そうとしたとき、音楽はその一歩をそっと支えてくれる優しくて強い力になると信じています。
音楽を通じて心の手を繋ぎ、祈りの輪をひろげていきましょう。
無料ダウンロード楽譜
希望のうた
高橋宏樹
土気シビックウインドオーケストラ 指揮:加養浩幸
中標津町吹奏楽団
作曲者からのメッセージ
復興祈念特別演奏会では、これまでに各邦人作家による“復興”がテーマの素晴らしい作品が提供されております。このようなプロジェクトに自分が参加させて頂けたこと大変光栄に思います。
今回は聴衆のみなさんも一緒に歌える作品にいたしました。
初演いただく土気シビックウィンドオーケストラの団員の方にとても素敵な歌詞をつけて頂きました。
「音楽の力を信じよう」というコンセプトですが歌の力は絶大です。目には見えない何かすごいパワーが私たちに勇気や希望を与えてくれるのです。そして皆で歌えばそのパワーは何倍にも膨れ上がります。一人ではどうにもならない事もみんなで取り組めば何とかなるものです。悲しいことは半分、幸せは2倍に、これが支えあいの素晴らしさです。
この「希望のうた」がそんなほんの少しでも勇気と希望を与え復興の役に立っていただけたら幸いです。
高橋宏樹

鳥たちの歌を聴きに行こう
久保太郎
作曲者からのメッセージ
未曾有の大震災から3年、変わらないもの、変わってしまったもの、取り戻しつつあるもの、二度と戻らないもの...いろいろあると思います。
3年が過ぎた今でも私は被災された皆様にかける言葉がありません...。
自分の想像力を超えた体験をされた人にかける言葉が見つからないのです。
どんな言葉を並べるよりも...と、思いを楽曲に託しました。
毎日の新たな一歩のために。
久保太郎

作曲者プロフィール:
久保太郎 Taro Kubo
私立狭山ケ丘高等学校にて吹奏楽部に入部し、音楽の魅力に取り憑かれる。1993年、東京コンセルヴァトアール尚美入学、1998 年同校卒業。作曲と編曲を北條直彦氏に師事、また飯嶋俊成氏の指導のもとにオーケストレーションを学び、第一回「21世紀の吹奏楽'' 響宴''」に吹奏楽曲「チェロキー」を出品し川越奏和奏友会吹奏楽団によって初演された。日本打楽器協会の委嘱によりジャパン・パーカッション・フェスティヴァルのフィナーレ曲「饗宴」を作曲。打楽器アンサンブルグループ「打響」の委嘱により打楽器アンサンブル曲「NAGAMASA」を、尚美パーカッションアンサンブルの委嘱により打楽器アンサンブル曲「ナイルの夜空」を作曲。その他、弦楽を含む室内楽アンサンブルの楽曲なども手がける。吹奏楽バンドディレクターの手島渉氏の提唱によって若手のプロ演奏家や指導者たちを集めたミュージック・ユース・ウインドオーケストラの活動にも参加。
その後15年ほど吹奏楽を離れ、歌手山根麻衣のサポート演奏や、その他多くのアーティストのアルバムプロデュースやレコーディング、純邦楽演奏家のアルバム制作、映像作品やミュージカル音楽制作、インターネットラジオ番組での音楽制作、小学生の子供たちの為の合唱ワークショップ「ウタノホシ合唱団」の活動などに携わって来た。2013年、数々の活動を経て吹奏楽や管楽器アンサンブル曲の作曲活動を再開、現在に至る。
キボウノカゼ
福田洋介
作曲者からのメッセージ
「キボウノカゼにのせて」
2011年3月の大震災からだいぶ時間が経過しましたが、それでも記憶に新しく、まだまだ続く復興への足並み。実際の様々な暮らしぶりや諸問題については、聞けばよはり課題難題だらけなのだとも聞いています。
挫けそうになる瞬間もたくさんあることでしょうけど、それでも日々を一歩ずつ足を止めないでいることだけでも、確かな復興がなされているのだと信じます。
様々な風が吹く東北の気候、そこには四季折々の美観と、爽やかさとたくましさを併せ持った風情ある人々の多彩な暮らしがあると思います。薫りある希望の風を感じ取り、新しい日々を美しく切り拓いていかれることでしょう。
もしかしたらこの作品は東北へのエールだけではなく、私達自身のエールにもなるかもしれません。
カッコよく爽やかな演奏になりますように!
福田洋介
2013年10月14日 土気シビックウインドオーケストラ 東北復興祈念特別演奏会初演

作曲者プロフィール:
福田洋介 Yosuke Fukuda
1975年東京杉並生まれ。
幼少より音楽に愛着を持ちシンセサイザー等で遊び、11歳よりDTMシステムによる音楽作りを始める。
現在まで作・編曲は独学。そして中学、高校と吹奏楽を続ける。高校在学中に商業演劇の音楽を担当。
その後演劇・舞踊・映画・TV・イベント等の音楽製作、吹奏楽・管弦楽・室内楽の作・編曲および指導・指揮に力を注ぐ。
吹奏楽やアンサンブルのCDや楽譜を各社より多数出版。
佐渡裕&シエナWO、金聖響&シエナWO、テレビ朝日「題名のない音楽会21」などのアレンジャーとしても好評を博す。
その他、学生団体・一般団体の常任・客演指揮も務めている。
ダイナミックかつシンフォニックな音楽から、一度聞いたら忘れられない透明でシンプルな音楽まで、あらゆる姿の音を紡ぎ出すその作風に、各方面からの評価と信頼が高い。
Sherpas(サキソフォンラージアンサンブル)音楽監督
すぎなみ彩楽ウインドシンフォニー 音楽監督
NHK「アリーmyラブ」「ダーマ&グレッグ」「ロズウェル」等 日本語版オープニング/エンディング曲担当
映画「月のあかり」音楽担当
さくらのうた(第22回朝日作曲賞・2012年度AJBAコンクール課題曲)
吹奏楽のための「風之舞」(第14回朝日作曲賞・2004年度AJBAコンクール課題曲)
KA-GU-RA for Band(JBA下谷賞・佳作)
シンフォニック・ダンス(航空自衛隊中部航空音楽隊委嘱)
道・希望へ
福島弘和
作曲者からのメッセージ
「道は始めからあるのではなく、誰かが歩んで通った部分が道になります。
これから、我々が歩んでゆく道、原発、対諸外国、など、険しい道かもしれませんが、歩んできた部分が明日につながる希望をもって進める様に祈りを込めて演奏してください。」
福島弘和
2012年10月6,7日 土気シビックウインドオーケストラ 東北復興祈念特別演奏会初演

作曲者プロフィール:
福島弘和 Hirokazu Hukushima
東京音楽大学卒業、同大学研究科修了、オーボエを、吉良憲裕氏、浜道晁氏、作曲を有馬礼子氏に師事する。1997年、吹奏楽曲「稲穂の波」で朝日作曲賞入選、1999年、吹奏楽曲「道祖神の詩」で朝日作曲賞を受賞し、全日本吹奏楽コンクール課題曲として広く演奏された。2003 年、吹奏楽曲「柳絮(りゅうじょ)の舞」で下谷賞優秀賞受賞。2007年吹奏楽曲「アイヌ民謡「イヨマンテ」の主題による変奏曲」で下谷奨励賞受賞。2001 年度群馬県で行われた国民文化祭の吹奏楽創作曲を担当し「北からの風よ」が好評を博す。
現在、オーケストラ、吹奏楽曲を中心に作編曲活動するかたわら、演奏にパフォーマンスやコメディーをとりいれた「アンサンブル・ポアール」を結成し、ユニークな演奏活動を行っている。
ラ・スペランツァ 〜 希望 〜
樽屋雅徳
相馬東高等学校
土気シビックウインドオーケストラ
ベルモンテ・ウインドオーケストラ
ブラスバンドTSB(arr. 高桑 勇気)
演奏:相馬地区合同バンド
(相馬高校・相馬東高校・向陽中学校・中村第一中学 校・中村第二中学校)
演奏:中標津町吹奏楽団
作曲者からのメッセージ
2011年10月9日に開催された「福島県立相馬東高等学校吹奏楽部 復興祈念特別演奏会」のために作曲し、相馬東高等学校、土気シビックウインドオーケストラ、ベルモンテ・ウインドオーケストラの合同演奏で初演されました。
タイトルのLa speranzaは、イタリア語で「希望」の意味を持っており、先の見えない不安な状況のなかでも、音楽の力を信じ、未来への希望を持ち続けて前進していこうという願いが込められています。
たくさんの人々がこの作品を通じて心を通わせていただければ幸いです。
樽屋雅徳

作曲者プロフィール:
樽屋雅徳 Masanori Taruya
1978 年千葉県銚子市生まれ。
武蔵野音楽大学音楽学部作曲学科卒業。佐藤博、宮本良樹各氏に師事。大学卒業後は、作曲、編曲の傍ら、吹奏楽の指導もしている。
1998年フランスで吹奏楽曲『Ardent Overture』を出版。代表作に『絵のない絵本』『マゼランの未知なる大陸への挑戦』『マリアの七つの悲しみ』『ラザロの復活』などがある。他、アンサンブル等小編成の曲も数多く手掛けている。
演奏される皆さんへ
これらの作品はより多くの皆さんに演奏していただくため無料でダウンロードできる作品です。
ぜひ演奏の様子を録画・録音してYoutubeへ投稿してください。
もし難しい場合は録音・録画したデータをお送りいただければ代行して掲載します。
音楽の祈りの輪を拡げてゆきましょう。
演奏の様子や感想など是非お気軽にお知らせ下さい。演奏会情報もございましたらホームページ等でご案内いたします。
<連絡先>
フォスターミュージック株式会社(https://www.fostermusic.jp/)
〒273-0032
千葉県船橋市葛飾町2-381-4
サンモール五番館602
0120-916-773(携帯・PHSからは047-402-3851)
受付時間:平日10:30〜18:30 土日祝休
♪HPからのご連絡:https://www.fostermusic.jp/contact/index.php
♪メールでのご連絡:support@fostermusic.jp
作曲者プロフィール:
高橋宏樹 Hiroki Takahashi
1979年、東京生まれ、パンスクール・オブ・ミュージックにて映像音楽やポップス理論などを学ぶ。主に吹奏楽曲や管楽アンサンブルの作編曲をしている。その他ポップスの編成やオーケストラの編曲なども手がけている。ピアノやキーボードのサポート、鍵盤ハーモニカなどプレイヤーとしての活動も行っている。シュピール室内合奏団メンバー。ズーラシアンブラス契約作編曲家。
吹奏楽作品:行進曲「勇気のトビラ(2014吹奏楽コンクール課題曲)」「オーディナリー・マーチ」「アミューズメント・パーク組曲」「サーリセルカの森」「流星の詩」など。
アンサンブル作品:「文明開化の鐘」「グリムの古城」「アマンド・ショコラ」「The Times」「3つの魔法」「月明かりの照らす3つの風景」など。
ひろきさんの家(HP)http://www.hiroki-san.com/