伊賀に生まれた観阿弥が到達した能楽の理論を、世阿弥が記したものが「風姿花伝」です。副題の「秘すれば花」とは、秘する花を知る事。
「秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず、となり。この分け目を知る事、肝要の花なり。」という文から取ったもので、すべての芸に携わる者に、向けられたメッセージの様な気がします。「能」を「音楽」「吹奏楽指導」に置き換えて読んでも、参考になると思います。
読んで身につまされたものの、奥が深く、どう作曲に結びつけるか悩みましたが、題名の文字からのイメージ「風、花」そして「能を舞う」様子を表現する事にしました。譜面には、そのイメージを発想記号の横に記してあります。
演奏に関しては、力任せに力強い感じではなく「粋な」「遊び心」がある演奏になると良いと思います。曲中に使っている和音は、長3和音のような3度の堆積ではなく4度の堆積の和音が楽器ごとに違った和音で折り重なっていますので、その辺りを注意して練習していただければと思います。(福島弘和)
We cannot accept orders for international shipping from this site. Please contact us before ordering.