演奏時間合計:約14分10秒
オットリーノ・レスピーギが最後に手掛けたバレエ音楽であり、上演時間80分という非常にスケールの大きな作品として1930年から1931年にかけて作曲されました。初演は1932年1月23日にミラノ・スカラ座で1000人余りを数え、舞台上の人数のみならず、オフステージやバンダ、コーラス、ナレーター、特殊楽器を使用するなどオーケストラ編成も型破りなものであり、熱狂的な大成功を収めました。しかし、この作品はレスピーギの音楽の疑う余地もない幅の広さと質の高さを十分に明らかにするものでありながら、その規模の問題で再演は難しく、バレエのレパートリーとしては定着しませんでした。また「ローマ3部作」の成功によって影に追いやられてきた数多くの作品中の例でもあります。
【ソロモンの夢】
ハーレムで星空を見上げ一人物思いにふけるソロモン王を描写する前奏部。弦楽器による弱奏から始まり、管楽器がそれに呼応するように旋律を奏でる。その後、王の威厳を示す行進。バレエ後半ではベルキスはソロモンとの初めての出会いに感動を抑えきれず、落命した子鳩のように彼の足元にくずれ落ちる。
【ベルキスの暁の踊り】
ソロモン王の想いに答えたかのように眠りから目覚めたベルキスは、ソロモンから届いた手紙を見て、両手を上に上げ素足のまま新しく昇る太陽に喜びを捧げる。
【戦いの踊り】
前半は"太鼓の踊り”と呼ばれ、大小の戦闘太鼓に合わせ半裸の若者達が踊る様子を描く。後半はエルサレムについたベルキスの一行を歓迎するべく、ソロモン王の黒人の従者が長槍を振り回し、戦いの叫びを上げながら踊る2つの場面から成る。
【狂宴の踊り】
バレエ終幕の最後の場面。ソロモンとシバが一堂に会し、豪華絢爛な響宴が繰り広げられているシーン描いている。オフステージやバンダなど、型破りなものとされた出演者1000人余りが登場したのがこの場面である。
昭和33年、京都市に生まれる。「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」が座右の銘で、普段は妻と子供とロッテ・マリーンズと音楽をこよなく愛する陽気な温泉好きなお父さん、兼社会科教師である。世界史の授業を担当し、「ミイラの作り方」を教えるのが得意である。
尊敬する音楽家は、指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンで、ポスターを見ては真似をしている姿を生徒は暖かく見守っているのである。また、いつもせっせと大好きな曲を編曲しては生徒に演奏をさせるのが生き甲斐なのだが、暑いとバテバテ、寒いと縮こまり…と、けっこう温室育ちのお坊ちゃまなのである。
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