試聴・サンプル
作品情報
クラリネットアンサンブル・フェリチタのCD「retour」(NCD-003)のための書き下ろし作品として2020年冬に作曲。
タイトルにある「リムセ」とはアイヌ語で踊り歌のこと。その特徴は、"短い旋律をまず先唱者が歌い、続いてこの旋律を大勢が斉唱で繰り返す" というものですが、この作品では、そのリムセの中から「クリムセ」(弓の舞)、「フッタレチュイ」(黒髪の踊り・松の木の踊り)、「サロルンリムセ」(鶴の舞)、「エムシリムセ」(剣の舞)などを引用し、自由に組み立てました。
アイヌの音楽にはこの「リムセ」の他に「ウポポ」(座り歌)等がありますが、そのウポポの特徴である「ウコウク」(旋律を輪唱のように1拍ずつずらして歌い継ぐ)から発想を得た動きも一部取り入れています。
(参考文献:日本放送出版協会 編『アイヌ伝統音楽』(1965)、千葉伸彦 編『阿寒のうた』(2012))
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リムセ・ファンタジー Rimse Fantasy 作曲: 坂井貴祐(Takamasa Sakai) |
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編成:クラリネット - 8重奏
- Eb Clarinet
- Bb Clarinet 1
- Bb Clarinet 2
- Bb Clarinet 3
- Bb Clarinet 4
- Alto Clarinet (Bb Clarinet 5 (optional))
- Bass Clarinet
- Contralto Clarinet (String Bass (optional))
坂井貴祐(Takamasa Sakai)
1977年、北海道生まれ。北海道中標津高等学校を卒業後、尚美学園短期大学(現・尚美学園大学)音楽学科作曲専攻を経て東京ミュージック&メディアアーツ尚美 音楽芸術表現コース(現・尚美ミュージックカレッジ 音楽総合アカデミー学科3・4年次)を卒業。 卒業後は大村哲弥氏のもとで約2年間研鑽を積む。これまでに作曲を松下功、大村哲弥、延原祐の各氏に師事。
2000年、「セレモニアル・マーチ」がJBA (日本吹奏楽指導者協会)「下谷賞」(最高賞)を受賞。 同作品は2005・2006年度の中部日本吹奏楽コンクール課題曲にも選定された。2015年開催の第70回国民体育大会「紀の国わかやま国体」では式典音楽(入場行進曲)を全曲担当。作編曲作品の多くは、フォスターミュージック、ブレーン、CAFUA、ウィンズスコア、ウインドアート出版、デハスケ、ロケットミュージック等から、出版 またはレンタルされている。21世紀の吹奏楽「響宴」会員。
主な作品に、
「セレモニアル・マーチ」(JBA下谷賞受賞)、「越中幻想」(富山県福野高校吹奏楽部委嘱)、「ルミナンス-光の都市」(陸上自衛隊東部方面音楽隊委嘱)、「ジャンヌ・ダルク」「アプローズ!」(共に航空自衛隊中部航空音楽隊委嘱)、「ペンタグラム」(サックス四重奏:ヴィーヴ!サクソフォーンクヮルテット委嘱)、「3つの情景」(金管八重奏:北アルプス吹奏楽団委嘱)など。
URL:http://www.sakai-takamasa.net/
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