この曲は、リヒャルト・シュトラウスが作曲した歌曲で、ヘルマン・フォン・ギルムの詩に付曲した歌曲集「最後の葉」に収められています。 曲名の「万霊節」とは、「死者の日」とも呼ばれ、キリスト教で全ての死者の魂に祈りをささげる日のことです。11月2日がその日とされていますが、日本でいうと、お彼岸やお盆のようなものにあたるでしょうか。詩の内容は、万霊節の日に亡くなった人への想いを語るものになっています。歌詞の中に「死者の魂が自由になる日」とありますが、これは生きている人が祈りをささげることで、亡くなった方を身近に感じるという意味ではないかと思います。
この曲をアレンジするにあたってポイントとしたのは、詩の第2節の部分(練習番号B)でした。Es-durを基本とした大らかな第1節や第3節と比較してこの部分は調も安定せず、詩の内容にも手の届かないものを追い求めるような不安定さ、切迫感のようなものがあります。そこで全体を高音域に移し、さらに音を少し絞り込んで緊張感が感じられるようにしました。1st Cl.は高音域で弱奏するのが少し大変かもしれないですが、乱暴にならないように注意していただきたいと思います。それに対して、第1節(練習番号A)や第3節(練習番号C)の部分は、原曲に近い感じでアレンジしています。
演奏する際は、ぜひご自身で原詩を訳してみてください。歌曲の楽譜やネットから対訳を入手することは容易ですが、訳すことで詩についての理解が深まると思いますし、シュトラウスがつけたハーモニーの美しさも感じることができると思います。
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