オペラ、サルスエラ、交響曲なども作曲していますが、37曲のピアノソロと3曲の連弾から成る「キューバ舞曲集(Danza Cubanaダンサ・クバーナ)」をはじめとするピアノ曲が残されています。キューバ舞曲はコントラダンサ(カントリーダンス)の音楽で、ほとんどは1曲1~2分の32小節でできています。曲目はキューバ人の日常生活を切り取ったような題名が多く、笑いあり、悲しみあり、愛と別れが織り込まれています。セルバンテスが10才から48才まで書き溜めたライフワーク的な作品だと思います。
今回この中から第8番「魔女」、第36番「宮廷婦人」、第23番「3つの衝撃」の順に四重奏にしてみました。
1曲目、十六分音符のタンギングが大変になりますが、少し速いテンポであっという間に演奏してほしいです。対照的なハバネラは“気分出して"演奏しましょう。ただ、やり始めるとどこまでも行けちゃうので、「ど演歌」にならないように注意。
2曲目は、はかなげな始まりです。6小節目のデクレシェンドはやりすぎてフレーズを壊さないようにしましょう。この辺は上品に。Aの前はrit.があっても良いと思います。
3曲目、いかにもキューバ舞曲という感じの曲です。出だしのピアノからリズミカルに演奏しましょう。短時間に何回もめまぐるしく転調する面白さを感じながらシンコペーションを生かして楽しんでください。
『おとなの小品』って感じの名曲だと思います。アンコールでもいいですね。
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