偉大な音楽家、ヨハン・セバスチャン・バッハが遺した「シャコンヌ」は、元来無伴奏ヴァイオリンのために作曲された作品です。その楽曲のもつ世界観は特別なもので、これまでにさまざまな楽器のために編曲され多くの演奏家によって演奏され続けてきました。若き日のトロンボニスト、吉川武典氏もその音楽に魅了された一人で、いつの日かこの曲をトロンボーンで演奏したいという想いを持ち続けていたそうです。
2015年、吉川氏の2枚のソロアルバムでも共演しているピアニストの三輪郁さんが自身のリサイタルで、ピアノの左手のためにブラームスが編曲した「シャコンヌ」を取り上げました。その演奏は圧巻で、客席で感銘を受けた吉川氏はトロンボーンで演奏することを決意し、私がその編曲をお引き受けすることとなりました。
トロンボーンとピアノのための編曲にあたり、ピアノパートはブラームスによる左手のための編曲をベースにしています。
「シャコンヌ」は実に壮大な楽曲であるため、演奏には約15分以上の時間を要します。体力だけでなく強い精神力も必要であろうと思いますが、バッハが作り上げその後ブラームスによってさらに深められた“シャコンヌの世界”へぜひ一歩足を踏み入れてみてください。(高嶋圭子)
<初演>2018年9月吉川武典トロンボーンリサイタルピアノ:三輪郁
<演奏にあたって>
演奏時間を短縮したい場合は、40小節~47小節、および100小節~119小節を省略すると約11分程度の演奏に縮めることができます。
※吉川武典氏の「吉」の字は本来、土+口の表記となります。また、高嶋圭子氏の「高」の字は、はしご高となります。システム上表示ができないため代用しております。
香川県高松市生まれ。広島市出身。
4歳からピアノを始め、中学高校時代では部活動で合唱に熱中。高校二年より和声学・作曲理論を学び始め1982年東京藝術大学音楽学部作曲科へ。卒業後の1987年、パリ・トロンボーン四重奏団初来日の際にアンコールピースとして「夕やけこやけ」「わらべうた」を提供して以来、トロンボーンに関わる作品が多い。
トロンボーン四重奏のための「パスピエ」「メモリーズ」「スクエアダンス」「古都三景」「出逢いは、はじまり」「ふるさとのうた」「四季の詩」「ハナミズキの祈り」「砂の丘を越えて」など、またトロンボーンとピアノのための作品として、ミシェル・ベッケ氏のソロアルバムにも収録されている「幻想五木の子守唄」をはじめ、ソナタ「風花賛礼」「夜の静寂に」「春の呼ぶ声を聞く」などがある。合唱曲としては、落語を主題にした「時そば」(混声合唱)、女声合唱組曲「京都の恋(詩:黛まどか)」「花だより(詩:高橋うらら)」など。ピアノ曲としては「ピアノ発表会物語」がピティナ・ミュッセ(インターネット上の楽譜配信サービス)にて好評配信中。
1998年に広島で行われた国民体育大会では、開会式・閉会式のファンファーレを作曲。一般社団法人全日本ピアノ指導者協会正会員。
※高嶋の「高」は、はしごだかが正式です。システム上表示ができないため代用しております。
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