3つのセクション(楽章)それぞれの副題に、シーンのイメージタイトルが付けられています。この3つは可能ならattaccaで続けて演奏されてもよいですし、少し間を空けて楽章形式として扱ってもよいでしょう。
主要モティーフは、王子さまの小惑星の名前「B 612」にちなんで、B-durの6,1,2を音名変換した【G-B♭-C】の3音の音列です。曲のあらゆるところで見つけられるので探してみましょう。
王子さまが旅する6つの惑星と最後に辿り着いた7つ目の地球、そうして、それぞれの惑星の住人をイメージした楽想になっています。音楽的なカラクリとして、1番目の星は、1拍子で、♭が1つのキー(調性)、2番目の星は、2拍子で、♭が2つのキー、以下同じく…となっているところです。つまり【拍子・調性のヴァリエーションとその練習】にも活用して欲しいのです。
作曲者が意図する理想の編成は【5パート(各1名ずつ)+打楽器1パート】です。この場合、打楽器は〈パート8〉を優先してください。そうすることで、パート1 5+8の6つのパートで、必ずソロのメロディーを担当するセクションが与えられます。打楽器が2名いるときには、さらに〈パート7〉を加えてください。さらに人数の多い小編成規模のバンド編成にも対応していますが、そのときには〈パート6〉を加えて、3つの打楽器パートを活用しながら、パート1 5の人数も増やしてバランスをうまくとってみましょう。
このように少人数のバンド編成で演奏する場合には、各パートを複数の楽器で重複できますが、その場合に例えば、木管楽器だけや金管楽器だけ、あるいはサックスセクションだけなど、曲のセクション(練習番号)ごとに編成の厚みを変化させてみましょう。目安となる組み合わせを[ only]として譜面に記しておきました。これに限りませんが、これらを参考に組み立てていただきたいのです。
さらに弦楽器用のパートにも対応していますので、もちろん弦楽アンサンブルだけでも、あるいは管楽器と弦楽器の混合編成でも演奏可能です。演奏の現場で考え得る、さまざまな楽器の組み合わせ、幅広い世代の合同アンサンブルなど、たくさんの方にチャレンジしていただいけることを願って作曲しました。(侘美 秀俊)
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